マーモン先生、時代を越えて遠い過去に遡り江戸時代を探求したり、そうかと思えば逆に未来に先回りして自分を待ち構え老いを受け入れたりする。さらに、大暴れして最後には月にまで行ってしまう。そして、月から地球の平和を涙しながら願うのだ。
僕達は戦争を知らない。しかしこの国の大人達は人間の尊厳をも脅かす敗戦の後遺症にのたうち回っていた。住む場所が無い人がいた、三度の飯にありつけない人がいた、手作りの松葉杖をつき、施しを乞う傷痍軍人達が街角に立っていた。健康保険証がなく医療の施し無く死んでゆく子供達がいた、給食にありつけず水道水で空腹をしのぐ生徒がいた。大人たちは傷を庇うように戦争のことを語らなかったが、今度は絶望という敵と闘っていたのだ。
<あらすじ>
そして箱館は開港した。
江戸と変わらぬ近代都市であった。松浦武四郎同様、堀織部のアイヌ撫育政策によって、ようやく古来の民族たちと和解が成立する。私領松前とはいえ幕府直轄との二転三転の末の復領、再知上し弱小藩の統治能力に疑念と不審を抱く幕府による隠密の見聞が任であったのだろうか。
厳寒の寿都。村垣範正は、ここで年を越す。
大学生活の中で少しずつ成長していく主人公・ユリの姿、そして仲間や家族との絆を描いた物語。