<あらすじ>
主人公日置英史が文部省在外研究員としてスコットランドに出発する前日の出来事から、その後の展開を予想させながらこの話は始まります。そして、スコットランド滞在中の研究やクリスマス休暇の旅の思い出などを語ります。
「殺した? 誰が殺した?
そうだ、母は殺されたんだ・・・」
レポーター達のマイクが伸びる。
「そっとしてくれたらこんなことには……」
「お前達が母を殺したんだ!」裕喜の指がカメラに向けられた。
「お前等をみんな残らず……ぶっ潰してやる!」
山国の小さな町で貧しい暮らしをしているリコちゃん、田舎の農村で田や畑を守り続けるお爺さん、好奇心旺盛なお祖父ちゃん子大学生の貴司、弟・妹とともに祖父母のお手伝いをするお姉ちゃんのひよりん、訳あって都会の町から田舎のお祖父ちゃんの家に引っ越してきたひなた。
横行するいじめと先生たちへの不信感が原因で完全不登校になり、父とホームスクーリングをして過ごす引っ込み思案のねね。
四年生の夏、父に提案されて自転車旅行に挑戦することに。
走る舞台は能登半島。美しい自然と現地で出会った人たちの温かさへの感謝、感動を胸に刻みながら、達成感と確かな自信を手に入れていく。