物質至上主義・唯物思想からの脱却、
人間本来の生き方を提唱した一冊。
¥1,430 (税込)
佐藤秀
四六判・192頁(ソフトカバー)
ISBN 978-4-434-36010-7
2025年7月発行
今という文明は発達した科学文明であり、物質文明であることは誰しも異論のないところでしょう。そこには人間を含めた生命というものも、せんじ詰めれば物質の集まり、物質の素である素粒子の集まりということです。
たしかに肉体を構成しているのは間違いなく物質です。しかしながら私たちには自分や世界を認知する意識というものがあります。それは脳があるからで、喜怒哀楽の感情も、記憶も思考も想像も、脳の働きによるものということになっています。〈心〉と言われるものも当然脳の産物です。けれどその脳だって物質の集まりのはずです。ここに少しでも違和感を覚える人はどれだけいるでしょうか。
世界は、そして私たちの住むこの日本も様々な問題を抱えています。その問題のほとんどは人間がつくってきたものです。その解決への道を〈外界〉、即ち自分以外の外の世界にのみその責任と解決策を求めるなら、問題解決への道は遠いでしょう。自らの〈内界〉、即ち自分の心の内側にまで踏み込んでいったとき、初めて見えてくるものがあります。
私たちはこれから、物質至上主義、唯物思想から脱却して、新しい時代へと向かわなければなりません。精神性や心を基調とした文化や文明、言うなればそれは心時代(シンジダイ)と言えるかもしれません。そして、その精神性の豊かな国がリーダーシップを発揮して世界を牽引する大きな役割を担っているはずです。それが他ならぬ日本なのです。
佐藤秀(さとう・しゅう)
1960年 新潟県魚沼市生まれ