「コミュニケーションとしての英語」を
教えるための考え方を示した入門書。
¥2,200 (税込)
東山安子
四六判・238頁(ソフトカバー)
ISBN 978-4-86522-221-0
2020年9月発行
現代の英語教育は「国際語としての英語」、つまり「世界の様々な文化背景を持つ人々がお互いの意見や気持ちをやり取りするための英語」を教える時代になってきました。このような時代の英語教師に向けて、「異文化間非言語コミュニケーション論」という広い視野を基に「コミュニケーションとしての英語」を教えるための考え方を示したのが本書です。
キーワードは二つ。一つ目は、英語という言語と共にコミュニケーションの中で重要な役割を果たしている「ノンバーバル・コミュニケーション(Nonverbal Communication:NVC)」。二つ目は国際語として英語を使う人々の様々な文化背景への理解と、お互いをリスペクトし合うための考え方を提示する「異文化コミュニケーション」です。本書は以下の三部構成になっています:第一部はコミュニケーションの仕組みを考える理論編、第2部は授業をコミュニケーションという視点から見直す実践編、第3部は英語の授業にNVCと異文化理解を取り入れる実践編です。本書が提案している様々なヒントを基に、楽しく有意義な英語の授業を創り出してもらえることを願っています。
【目次】
第I部 理論編:コミュニケーションのしくみ C=VC+NVC
第1章 コミュニケーションとは?
第2章 第一印象と<パラ言語学:声の表情>
第3章 <身体動作学:身振り手振り・顔の表情>
第4章 <近接空間学:空間・距離>と<時間概念学:時間>
第II部 実践編:<授業方法>にNVCの視点を入れよう!
第5章 授業はコミュニケーション
第6章 教室の中のNVC:実践分析
第7章 学校の空間と時間をデザインする
第8章 自由な発想で授業を変えてみよう!
第III部 実践編 : <英語の授業内容>にNVCの視点を取り入れよう!
第9章 暗唱・朗読・スピーチ・プレゼンテーション
第10章 日米のジェスチャーと身振り言語の翻訳
第11章 世界のジェスチャーの多様性と異文化理解
第12章 異文化の香りとNVCで英語の授業を楽しく
東山安子(とうやま・やすこ)
INVC(Intercultural Nonverbal Communication)暮らしとアートの研究所代表。日本女子大学文学研究科(博士課程)、コロンビア大学大学院(TESOL 修士課程)、シカゴ大学大学院(修士課程)修了。専門は「異文化間非言語コミュニケーション論」。明海大学外国語学部英米語学科教授を経て、現職。学問としてのノンバーバル・コミュニケーションを基に、「暮らしをあたたかく穏やかにするための暮らしの知恵」としての「のんばーばるコミュニケーション」を伝えるべく活動中。江ノ島にて「INVCセミナー」を開催。ニューズレター「INVC湘南だより」を発行中。著書に『暮らしの中ののんばーばるコミュニケーション~小さな幸せを取り戻すために~』。共著に『日米ボディートーク 身ぶり・表情・しぐさの辞典』『異文化コミュニケーション・ハンドブック』『現代言語学の潮流』など。訳書に『ボディートーク 世界の身ぶり辞典』。