現代における効果的な野球練習法、そして野球をするうえでもっておくべき考え方とは?
¥1,320 (税込)
杉浦栄次郎
四六判・92頁(ソフトカバー)
ISBN 978-4-434-32494-9
2023年8月発行
正しい投げ方、正しい打ち方、正しい捕り方を求めて、皆が同じように練習する。“正しい”とは何だろう。
とりわけ打撃フォームについて言われることが多い。悪意が込められた投球には、位置的誤差(ストライクゾーン)と時間的誤差(速度変化)が含まれている。いうまでもなく、打者の仕事はこの2つの悪意に対応することなのだが、より効率良く対応できる者が打率3割、できない者が打率2割だとしたら、この1割の差異はどうして生じるのか。
「一球一会」(筆者による造語)とは、ボールが描く放物線は一度きりで、2度と同じボールは生じないという意味だ。投球、打球、送球…すべてのボールに当てはまる。
今話題の大谷選手。彼のホームラン画像を多く目にするが、全てのフォームがそれぞれ異なっているのが明白だろう。打点がストライクゾーンの各所にあるし、ボールゾーンでの打点すらある。しかも時間的誤差にも対応して打ち方を変えている。なかには否定されるフォームも多いが、果たして本当に悪いのだろうか、正しくないのだろうか。しかし彼の素振りをみると、標準的で正しいフォームにみえる。
さて、正しいとは何だろうか?
野球アナリスト独自の様々な観点から、野球練習の原点を見直してみる。
杉浦栄次郎
インパクトアナリスト。野球&テニスアナリスト、元日本アメリカプロテニス協会認定インストラクター、指導歴40年、テニス月刊誌、月刊ベースボールクリニック誌、新聞、雑誌等に執筆。広島大学工学部中退、エリザベト音楽大学卒、元広島ギタリスト協会々長。広島市在住。