七十五歳の凡夫が一筋の光を求めて歩いた阿波(徳島)の遍路行。
¥1,000 (税込)
齋藤嘉章
四六判・112頁(ソフトカバー)
ISBN 978-4-434-29984-1
2022年4月発行
これまでの七十五歳の人生を死を意識することなく過ごしてきた筆者が、思いがけない妹の死をきっかけに四国遍路の旅に出た。
幼いころ住んでいた阿波(徳島)を歩きながら亡き妹への思い、人との出会い、回想や歴史への言及が綴られる。
折々に挿入される俳句は、筆者の心の反映として読める。紀行も俳句もすべて遍路の道程で感じる喉の渇きや空腹など生の実感として綴られており、本作が"生″と"死″への思いがこもる旅であることを強く伝えている。
齋藤嘉章
1944年徳島県生まれ。学習院大学法学部卒。広告代理店朝日広告社に制作ディレクターとして永年勤務。2004年、俳句結社「白露」に入会。終刊後「郭公」に入会、2019年退会。現在は石寒太主宰の「炎環」に所属している。