ひとりの青年将校が駆け抜けた戦争の記録―
¥2,200 (税込)
長田志郎
四六判・162頁(ハードカバー)
ISBN 978-4-434-28598-1
2021年4月発行
わずか13歳で将校を志し、19歳で初指揮を執った筆者が淡々とした筆致で綴る回顧録。
陸軍幼年学校・陸軍士官学校の青春と恩賜の銀時計、鮮烈な中支最前線と戦友たち、連隊旗手の思い、名だたる軍人たちとの邂逅と垣間見えるその素顔、広島原爆、そして終戦。ときに壮絶で、ときに胸を熱くさせられ、ときにユーモラスですらある、あの“戦争”のひとつの姿。
1921年福岡県北九州市生まれ。13歳で親に内緒で陸軍幼年学校を受験するも胸囲不足で不合格となり、漁師に船を借りて櫓を漕いで鍛え、翌年合格。1941年陸軍士官学校を繰り上げ卒業ののち中支に着任し、最前線で戦闘に携わった。手榴弾により左手を負傷したが、1943年末まで中支に在任。1944年より陸士区隊長を受命し帰国、そのまま終戦を迎えた。終戦後は一念発起して九州大学医学部に進学し、内科医として第二の人生を過ごした。2010年3月15日死去。