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著者 才名園優一
四六判変形・総208頁(ソフトカバー)
ISBN 4-434-07252-8
2003年3月発行
自由旅行大好きで、旅のプロでもある筆者が、青年期からの30年近くに及ぶ世界の旅を、現在という鏡を通して、出来事や、出会った人々の人生行路や、にわか人類学まで巻き込みながら、旅を語る。
旅行代理店オーナーである筆者が、ホームページ上で連載を始めた旅のエッセイを基に、その四一話からこの本は生まれた。
いくつも、幾度も、国境を越えてきた。国境の越え方は様々あるが、旅では圧倒的に陸路の方が物語になる。
そこには、様々な人間模様や出来事がある。入国審査官や税関の厳しい眼差し。荷物満載のトラック。
訳ありな家族連れ。笑みのある若いカップル。バックパッカー。含み笑いの男。苦悶の老人。
大きな荷物に埋もれたカツギヤさん。呼び込みの相乗りタクシー。闇両替商。混雑のバス乗り場…などなど。
だが、国境を越えれば、皆、笑顔が戻る。そして、風に吹かれるまま、それぞれが遥かなる旅路へ向かう。
旅は、まるでウイスキーを熟成させるかのように、長い間、僕を樽の中で自由に遊ばせてくれていたような気がする。
「あとがき」より
才名園優一(さいなぞの・ゆういち)
1949年宮崎県生まれ。東京にてサラリーマン生活後、3年間世界一周の旅に出る。
帰国後、1984年、宮崎市で旅行代理店開業。公私共に、旅・旅・旅の中で、現在に至る。