願わくば、全ての人が、居心地のよい場所をどこかに見出すことができますように
¥1,100 (税込)
佐沢陽子
四六判・126頁(ハードカバー)
ISBN 978-4-86522-427-6
2024年12月発行
それぞれがそれぞれの心のよりどころを求めて、
居心地のよい場所を求めて、
それぞれの世界を生きている。
切なく優しい癒しの10編からなる小話たち。
心の琴線に触れ、静かに何度も読み返したくなる作品集です。
――『家路』によせて より
誰もが居心地のよい家をもっているわけではありません。
でも、家のようなものを何かに見いだすことは、誰にでもあるのではないかとおもうのです。
たとえば、わたしなどは、ペットの亀の甲羅の質朴な手触りだったり、
ほんとうにたいせつな友人のいる街だったり、
共感をつよくおぼえる音楽のワンフレーズだったりします。
だから、居心地のよい家がないからといって、絶望したりしてほしくないのです。
願わくば、みなさますべてが、居心地のよい場所をどこかに見いだすことができますように、と思ってやみません。