今なお癒えぬ無数の魂に捧ぐ、涙のファミリーコメディ。
¥1,540 (税込)
青山ごう
四六判・320頁(ソフトカバー)
ISBN 978-4-434-30155-1
2022年3月発行
高校生の拓哉は、家族5人、海の見える田舎町で仲睦まじく暮らしていた。
ある日、看護師である母・明子の献身的な姿を思い出し、 拓哉はネット掲示板でヘルプライン『桜の樹の下で』を立ち上げる。
そのとき、明子と苦しむ人々に「最後まで寄り添い続ける」約束を交わす。
様々な相談者に寄り添う拓哉。そんな拓哉の卒業が近づいた頃、 モンスター相談者の少女Aがマンションの屋上から飛び降りようとする。
そして、まさにそのとき、あの日が訪れる……。
月日は流れて十年後、拓哉はおにぎり屋ヤッピーで、 店主の荒川とバイトのカトウと共に働きながら、耐え忍ぶ日々を送っていた。
カトウの謎に触れたその日、ヤッピーでは売上盗難事件が起きて……。
七転八倒から明かされるあの日の「空白の10分間」。
すべてを知った拓哉がとった行動は――。