言葉を売る人に、恋をしました――
美しい日本語で綴られた恋愛小説。
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著者:安孫子良
四六判・206頁(ソフトカバー)
ISBN 978-4-434-12575-1
2008年12月発行
わたくしが心をこめて言葉を紡いでさしあげます。
不倫関係に悩む遥子は、商店街の片隅に、水曜の夜になると店を出す「言葉屋」に上司へ伝える言葉を託す。
不思議な雰囲気をもつ言葉屋ミツロウの温かさにふれ、男とも女ともわからないまま遥子はミツロウに惹かれてゆく。
意を決して胸のうちを告白するが、ミツロウは大きな悔いを抱えて生きている人だった…。
あなたの心のなかには
だれかに伝えたい思いはありませんか
伝えられない想いはありませんか
それを言葉にして伝えてみませんか
伝えなかったことを悔やまないために
言葉で伝えることの大切さを問いかけ、Web上で好評を博した静謐の世界「言葉屋」のほか、喪失の悲しみを超える人たちを描いた「サクラ・ガール」「星のきらめき」、生の哀しみをもつ繊細な若い女性を描いた「接吻」、夫婦の愛情の機微を描いた異色作「ヴァニラアイスが食べたくて」など、軽妙洒脱な短編6編を収録。
安孫子良(あびこ・りょう)
兵庫県神戸市出身。大阪府在住。
著者に「透けてゆく人」、詩集「愛別離苦」がある。
ホームページ「平成道行考」
http://www.minazukiukon.com